毛髪再生 佐藤 明男 東京メモリアルクリニック・平山医院

男性型脱毛症とは

定義:男性型脱毛症(Androgenetic AlopeciaAGA)と呼ばれる病態は、思春期以降に主に遺伝的背景を持って出現する進行性の「禿頭症」である。 症状の出現部位は、前頭から頭頂部が主体で一部後頭部の上方まで連続的に罹患することがある。この場合、「禿頭」と言っても、罹患部位の頭髪の軟毛化が主体である。また、重症な場合は頭部全体に軟毛化が生じる場合もある。円形脱毛症に関してはこちら

 

軟毛化とは:一般にそれぞれの頭髪は、26年周期で生え変わる。これを「毛周期」と呼び、活動期、退行期、休止期に分かれる。AGAではこの周期が短縮化し、太く長く成長しなくなることによって細く短い頭髪が増加する。軟毛化が進行すれば肉眼で観察できなくなり、あたかも禿げた状態に陥る。

 

診断:罹患部位に20%以上の軟毛が観察できればAGAと診断できる。

 

歴史:紀元前400年頃、ギリシャの哲学者ヒポクラテスは著書「Hippocratic Corpus」の中で「宦官に通風と禿はない」としていて、最古のAGAの記載である。その後、アリストテレスは「全ての動物のうち、ヒトは最も著明に禿げやすい動物である………。」と述べている。

 

1943年米国の解剖学者James B. Hamiltonは「男性型脱毛症はテストステロンを原因にして起こるが、禿頭となる素因は家系的に遺伝し、禿頭となるか否かは血中のステロイド量には関わらず、毛嚢のテストステロン感受性によるらしい。」と指摘している。しかし、現在ではAGADHTの作用が増強することによって結果的に毛周期の短縮化が起こることより発症すると考えられている。

 

疫学:日本では大阪大学皮膚科学板見教授の調査より、「成人男性1,260万人が薄毛を意識している」と報告している。他の調査では、白人はでは2535%、東洋人は1020%がAGAに罹患していると思われていて、人種差が大きい。

 

治療:2010年に日本皮膚科学会から「男性型脱毛症診療ガイドライン」が公表され、推奨度Aの薬剤として、フィナステリド内服(商品名プロペシア錠)とミノキシジール外用(商品名リアップ)が推奨されている。また推奨度Bの方法として、カツラの装着、自家植毛手術が挙げられている。他の育毛剤等の方法にはエビデンスが弱く推奨度は低い。注意すべきは、ミノキシジール内服治療はエビデンスが無く、未知の副作用も懸念されることより認容できない。

 

フィナステリド内服の治療効果については添付の私の書いた論文をご参照ください日本人に対する治療効果は欧米人より高く、副作用も少ないと報告しました。

 

参考:

AGAが遺伝するという根拠

症例:41才の一卵性双生児、成人後の仕事や生活環境が違うのに同様なAGAを発症し、プロペシア1mg錠の治療2年経過し、同様に改善した。

 

 

不適切な育毛行為が引き起こす危険性について

症例:63才一卵性双生児、兄は今まで育毛剤や育毛行為を行わなかった。弟は育毛マニアで今まで色々な育毛剤を試した、硬いブラシで頭部を叩くなどの育毛行為を行った。弟の方が明らかにAGAの進行が強く、回復も悪い。不適切な育毛行為はAGAを進行させ治療にも悪影響を及ぼすことが懸念される。

 

 

佐藤 明男

東京メモリアルクリニック・平山医院

北里大学医学部再生医療形成外科学講座(寄付講座)特任教授

東京理科大学総合研究機構客員教授

横浜市立大学医学部形成外科学非常勤講師

 

インターネット

http://www.youtube.com/watch?v=f3ZgeSVY3A4

 

TV出演

主治医がわかる診療所・東テレ  BBCでのロイター報道

 

著書


kenkoyongensoku – ブログ ネットdeデュッセル

コロナウィルスによる死者数と、失業による死者数。 (水, 27 5月 2020)
昨日の虎ノ門ニュースの解説者、高橋洋一さんによると、アフターコナウィルスの最悪の… 続きを読む ›
>> 続きを読む

世界中で全く不十分な対コロナ対策 その2(免疫を高める-食事) (Fri, 22 May 2020)
免疫を高める方法は大きく分けると3つになります。 その内のひとつ、食事。 何を食… 続きを読む ›
>> 続きを読む

ワクチンさえ出来れば、コロナ対策も、もうラクチン (Wed, 20 May 2020)
くだらないダジャレから入りましたが、対コロナでふと思いついたことがあります。 コ… 続きを読む ›
>> 続きを読む

世界中で全く不十分な対コロナ対策 その1 (Sun, 17 May 2020)
コロナ騒ぎが始まってからというものの、様々な経済活動をストップするような接触を避… 続きを読む ›
>> 続きを読む

コロナウィルスで見直される(?)日本の挨拶方式 (Fri, 15 May 2020)
コロナウィルスで1.5m〜2mの間隔を取らざるを得なくなりました。 そこで欧州で… 続きを読む ›
>> 続きを読む

ドイツのコロナウィルス。やっと経済活動再開! (Wed, 06 May 2020)
ドイツ、デュッセルドルフが州都であるNRW州で5月11日(来週月曜日)からやっと… 続きを読む ›
>> 続きを読む

コロナウィルスとドイツのタクシー (Tue, 28 Apr 2020)
デュッセルドルフのタクシーの助手席の窓に、「後ろの席にお乗りください」という表示… 続きを読む ›
>> 続きを読む

(コロナ)ウィルスとマスク、鼻毛の関係 (Mon, 27 Apr 2020)
口を開けたまま、つまり口呼吸で生活をしていると、口が乾くだけではなくて身体に良く… 続きを読む ›
>> 続きを読む

ウィルスとマスクの関係 (Sun, 26 Apr 2020)
(コロナ)ウィルスの方が、マスクの目よりも小さいので、ウィルスは簡単に通り抜けて… 続きを読む ›
>> 続きを読む

コロナウィルス、マスクの意味  2 (Fri, 24 Apr 2020)
ドイツのNRW州では来週からマスクの着用が義務になります。 電車やバスの中、お店… 続きを読む ›
>> 続きを読む

ドイツのコロナウィルスとマスクとレストラン (Thu, 23 Apr 2020)
州都がデュッセルドルフであるドイツのNRW州では、来週からマスク着用が義務になり… 続きを読む ›
>> 続きを読む

コロナウィルス、マスクの意味 (Wed, 22 Apr 2020)
先週の金曜日の虎ノ門ニュースでの武田邦彦教授の発表がとても興味深いでした。 日本… 続きを読む ›
>> 続きを読む

コロナウィルス対策と法律 (Tue, 21 Apr 2020)
国によって、コロナウィルス対策にはある程度の違いがあります。 でもどの国でも同じ… 続きを読む ›
>> 続きを読む

コロナウィルス – ドイツの商店が明日から営業再開 (Sun, 19 Apr 2020)
コロナウィルス対策で、ドイツの薬局やスーパーなど食料品や必需品販売以外の商店がず… 続きを読む ›
>> 続きを読む

コロナウィルスをキャベツで防ぐ (Mon, 23 Mar 2020)
コロナウィルスの侵入を水際で防ぐということにおいては、日本(安倍政権)の対応はか… 続きを読む ›
>> 続きを読む

身体に良い靴 (Wed, 04 Mar 2020)
「底の薄いシューズメーカーもいくつか現れ、大手メーカーもついにペチャンコな靴底の… 続きを読む ›
>> 続きを読む

コロナウィルスとスペイン風邪 2 (Sun, 01 Mar 2020)
コロナウィルスの感染者が増え続けています。 日本の公立小中学校が新学期まで休みに… 続きを読む ›
>> 続きを読む

靴のメーカーのとても大きな罪 (Sat, 29 Feb 2020)
この世にまだ靴が登場していなかった頃、人間は当然素足で歩いていました。 そしてよ… 続きを読む ›
>> 続きを読む

コロナウィルスとスペイン風邪 (Mon, 24 Feb 2020)
コロナウィルスが広がりつつあります。 広範囲に広まるウィルスと言えば、100年ほ… 続きを読む ›
>> 続きを読む

もし宇宙人が地球に来たら… (Wed, 12 Feb 2020)
という話題が先日、ある病院で知人の1人と出ました。 話の始まりは、この地球という… 続きを読む ›
>> 続きを読む

とても不思議な「継続は力」は「諦めない力」 (Wed, 15 Jan 2020)
最も多くのコメントを投稿してくださる佐藤さんから、「私には出来ない」というメッセ… 続きを読む ›
>> 続きを読む

半世紀後の夢は世界チャンピオン! – 2 (Sat, 04 Jan 2020)
なぜそんなものを狙うのでしょうか? 人生にスパイス、モチベーションが欲しいからで… 続きを読む ›
>> 続きを読む

半世紀後の夢は世界チャンピオン! – 1 (Wed, 01 Jan 2020)
実は約半世紀後の世界チャンピオンを密かに狙っています。 何の世界チャンプかと言う… 続きを読む ›
>> 続きを読む

人間は進化しているのか… それとも退化しているのか…? (Sat, 14 Dec 2019)
以前、地元の新聞 Rheinische Post の1面で面白い記事が出ていまし… 続きを読む ›
>> 続きを読む

ドイツで10本の指に入る腰骨の外科の名医というのは本当だった… (Sat, 07 Dec 2019)
椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛と思われる痛みがお尻に走り、これはまずいと医者に行… 続きを読む ›
>> 続きを読む

再び注射! 今度は膝の関節奥深くにブッスリと…汗💦 (Sat, 30 Nov 2019)
腰に13本、口の中に4本、そして今度は膝に… しかも膝の関節奥深くまで… 半月板… 続きを読む ›
>> 続きを読む

人生はチャレンジ? ボケ防止? 一輪車とその希少価値。 (Wed, 27 Nov 2019)
シルクドソレイユ入団を目指して色々と練習をしている内の1つ、一輪車。 &nbsp… 続きを読む ›
>> 続きを読む

注射が苦手なのは日本人男性だけ? (Mon, 25 Nov 2019)
ということを、3回の通院で合計13本も腰に注射を受けた、ドイツで腰椎治療でトップ… 続きを読む ›
>> 続きを読む

怪我のマイスターの傷の治し方 – 切り傷の場合 (Wed, 20 Nov 2019)
私は怪我のマイスターです。 身体中にヒビ、骨折の跡が十数カ所あります。 縫跡は全… 続きを読む ›
>> 続きを読む

MP(Mission Possible)..: 緑内障と闘う眼科医のための新秘密兵器、革新的な視野計 – Crewt 社のアイモ! (Tue, 19 Nov 2019)
只今、デュッセルドルフでは MEDICA という医療関係の大きな国際メッセが行な… 続きを読む ›
>> 続きを読む

テシェク エデレム

<div align="center">